表題番号:2021C-513 日付:2022/04/04
研究課題量子計算物理学に向けた量子アルゴリズム開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 講師 白井 達彦
研究成果概要

量子効果を用いて組合せ最適化問題を解法する量子アニーリングについての理論研究を行なった。前年度行なった、ランダム横磁場イジング模型の量子相転移の動的臨界指数について、より広いクラスに対し解析的な結果を得た。その結果は、日本物理学会2021年秋季大会、AQC2021で発表し、論文としてAnnals of Physicsに出版した。

 また、組合せ最適化問題を効率よく解法する可能性をもつイジング計算機に関する研究を行なった。単スピンフリップを動作原理とするイジング計算機においてマルチスピンフリップと等価な状態遷移を可能にするマージ手法を構築した。その結果は、情報処理学会(IPSJ-SLDM)、日本物理学会第77回年次大会で発表し、論文としてIEEE Transactions on Computersに投稿した。