表題番号:2021C-506 日付:2023/04/03
研究課題保険数理への応用を目指したスパース推定アルゴリズムの開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 大学院会計研究科 准教授 野村 俊一
研究成果概要

損害保険のクレーム件数およびクレーム額のデータセットに対して,スパース回帰手法であるLassoの拡張版である一般化Fused Lassoを用いて,損害保険料率区分を同等のリスク水準をもつグループへと自動的にクラスタリングする新たな料率算定手法を提案した.料率算定において料率区分の分割方法の組合せは膨大になることが多く,全ての分割方法を検討することは計算量的に困難である.このような状況下で,fused lassoと呼ばれるL1正則化技法は,推定の過程の中でリスク水準に有意差のない隣接区分を自動的に統合してくれるため非常に適している.特に,料率ファクター間の交互作用がある場合や,クレーム頻度と規模を同時にモデル化する正則化技法を提案した.