表題番号:2021C-472 日付:2022/02/03
研究課題長沙走馬楼呉簡よりみた孫呉基層社会の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 柿沼 陽平
研究成果概要

近年、三国時代関連遺跡の調査・発掘がすすみ、墓や副葬品だけでなく、個々の聚落遺跡の調査が行われている。結果、文献研究との相互検証が進み、民衆の生活風景にも少しずつ接近できるようになってきた。また三国時代関連の出土文字資料、とりわけ長沙走馬楼呉簡(以下、呉簡)にも注目される。呉簡には、荊州長沙郡臨湘侯国に属する小武陵郷吉陽里と南郷宜陽里の民の所属・年齢・名前をしるした簡がふくまれる。本研究ではその分析をつうじて、そのなかに数年度分の簡がふくまれていることを指摘し、その比較検討を通じて、宜陽里・吉陽里の里内構成員の交替率が異常に高い点をつきとめた