表題番号:2021C-446 日付:2022/09/14
研究課題モダニズム文学における経済学受容の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 助手 友添 太貴
研究成果概要
本研究では、日本のモダニズム文学を代表する文学者である横光利一の長編小説『上海』の分析を通してモダニズム文学における経済思想の受容を考察した。まず横光利一という作家が、株式市場という対象に強い関心を持っていたという事実を明らかにした。そして、横光がそれらの株式市場の表象と自身の形式主義文学論とを関連させながら作品を生み出していたことを『上海』の分析を通して実証した。そして、最後に『上海』での実践が横光利一の文学活動全体においていかなる意味を持つものであったかを位置付けた。