表題番号:2021C-444 日付:2022/03/29
研究課題マリー・ローランサンの初期作品に関する図像学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 助手 山田 茉委
研究成果概要

本研究課題では、画家マリー・ローランサンが画業初期に繰り返し描いた図像の主題を精査し、それが作品としてどのように展開していったのか明らかにすることを目指した。なかでも、世紀転換期周辺で頻繁に描かれた、神話や聖書にもとづく主題の素描、油彩ならびに版画作品を比較し、それらが画家の文学的関心などと結びつくだけでなく、周囲の友人らとの関わり合いのなかで生み出された独自の図像であった可能性を導き出した。研究成果は学会発表および論文においてまとめた。さらに、画業初期に使用されたデッサン帳の調査を行う貴重な機会もいただき、文献研究のみでは判明しなかった様々な知見を得ることができた。