表題番号:2021C-399 日付:2022/04/05
研究課題高等教育機関のない地方地域における持続可能な教育体制の構築に関する調査研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学総合研究センター 講師 遠藤 健
研究成果概要

 本研究では、戦前期に創設された学生寄宿舎に着目し、寄宿舎運営を担った団体が、なぜ寄宿舎を創設したのか、またどのような機能を有していたのか歴史的に検証した。

 創設の背景を整理すると、多くの寄宿舎が在京の郷友会などを母体とし、学生が郷土の先輩や旧藩主に支援を求め組織化されるプロセスを経ている。機能としては、①学生個人に対する適応支援機能と、②持続的な地域人材育成の機能を有していた。

 これらから、たとえ地域に高等教育機関がなくとも、地方地域の団体は、東京に拠点となる寄宿舎を創設し運営することで、持続可能な仕組みを構築しようと試みていたことが明らかになった。