表題番号:2021C-369 日付:2022/03/31
研究課題遼陽出土墳墓画像の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 本庄高等学院 教諭 三崎 良章
研究成果概要
 中国遼陽市周辺で出土した後漢から晋時代の壁画墓の発掘報告書、論文、図録等を精査して、墳墓の画像の内容、墳墓内の描かれた位置等を整理、検討した。その結果、以下のことが明らかとなった。遼陽壁画墓は1918年の迎水寺に始まり、2014年の苗圃2・7号墓まで39基確認されているが、そのうち4基は画像の内容が報告されていない。確認できる画像から、遼陽の墳墓画像の多くは宴飲、庖厨、議事、車馬行列等の墓主の生前の生活に関するものや日、月などの天象図であり、昇天図や伏羲、女媧等の想像上の事物はほとんど描かれないことが確認でき、そこに漢代の中原や、魏晋時代の河西と異なる、遼陽墳墓画像の特色を指摘することができる。