表題番号:2021C-340 日付:2022/04/08
研究課題日本語話者と学習者の事態把握の指標作成-事態把握の傾向と習得との関連性を探って-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 日本語教育研究センター 講師 鄭 在喜
研究成果概要

本研究は「授受表現(補助動詞としての使用)」を取り上げ、その事態把握の傾向を分析するものであるが、本報告では初級レベルの学習者を対象に実施したその捉え方についてまとめる。

調査は、漫画(自作)を見てそのストーリーを日本語で産出してもらい、その傾向を分析した。その結果、同様の母語話者であり、かつ学習歴も3年と同様である学習者2名が全く異なる捉え方をしていることが見られた。そのうち1名は全ての文章の時制が現在形で、淡々と状況を説明している、非常に不自然な作文になっていたが、それは授受表現の言語表現に含まれている話し手と聞き手間の関係性、また感情といったものまでは理解できていなかったためであると考える。