表題番号:2021C-331
日付:2022/04/08
研究課題国際連盟理事会の再検討、規範および集団的正当性の視点から
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 国際学術院 大学院アジア太平洋研究科 | 教授 | 篠原 初枝 |
- 研究成果概要
国際連盟理事会は、国際連盟規約に規定された権能を、1920年代に理事会に持ち込まれた紛争に対応することで、徐々にその機能を拡大していった。まずは、紛争があった場合には調査団を派遣することである。連盟初期に持ち込まれたフィンランド・アーランド紛争においてこの実践が始まり、以後、第3国による調査団の派遣が定着していった。また、連盟規約第11条について、その解釈をめぐる議論も行われた。連盟規約では、第16条による制裁条項が重視されてきたが、連盟規約第11条を有効に活用することで、紛争や紛争の脅威がある場合に、事務局と理事会が円滑にコミュニケーションをとることが議論され、それについて報告書が提出され、理事会での決議が採択された。