表題番号:2021C-309 日付:2022/03/02
研究課題100m 走における両脚の大腿直筋と大腿二頭筋の活動のタイミング
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 助手 欠畑 岳
(連携研究者) 早稲田大学スポーツ科学学術院 教授 礒繁雄
(連携研究者) 早稲田大学スポーツ科学学術院 教授 彼末一之
研究成果概要
陸上競技選手9名を対象に100 m走中のRF、BFの筋活動を記録し、最高走速度局面(50-70 m)と減速局面(80-100 m)における走速度、ピッチ、ストライド、筋活動のタイミングの変数を比較した。その結果、減速局面では走速度とピッチが減少した。また、RFとBFのタイミングがランニングサイクルの後半に遅れた。さらに、接地脚(BF)に対するスウィング脚(RF)のタイミング(“Scissors”)が遅延した。つまり、減速局面では両脚の大腿筋活動の制御パターンに変化が生じ、結果としてスウィング脚のリカバリー動作の遅れに繋がり、ピッチの低下を惹起していたと推察される。以上より、100m走のパフォーマンスの制限因子には、大腿筋活動の制御パターンが関与している可能性が示唆された。