表題番号:2021C-276 日付:2022/02/09
研究課題祖先復元型リボソーム蛋白質を用いた原始生物の生育環境pHの推定
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 赤沼 哲史
研究成果概要
原始地球における生命の誕生過程を理解するうえで、生命の誕生を促した原始地球環境を理解することは極めて重要な課題である。これまでの研究では、主に古代生物圏環境の温度に焦点を当ててきたが、本研究では、原始生物の生息環境pHに着目した。既に過去の研究で復元した全生物共通祖先ヌクレオシドニリン酸キナーゼ(NDK)と真正細菌共通祖先リボソームタンパク質S8を用い、それぞれの祖先型タンパク質の酸性、中性、アルカリ性溶液中での熱変性温度を測定した。さらに、現存の好酸性生物、好中性生物、好アルカリ性生物のNDKとS8の熱変性温度のpH依存性と比較することによって、原始生物の生育環境pHを推定した。