表題番号:2021C-229 日付:2022/04/04
研究課題Toxinデリバリーシステムによる耐性菌問題の解決
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 助教 一色 理乃
研究成果概要
細菌感染症医療現場で薬剤耐性菌が問題視されている一方で,製薬業界では多くの企業が抗菌薬の開発から撤退し始めている。本研究では,薬剤耐性菌に適用可能な新規抗菌薬の開発を目指し,RNA分解酵素に注目した。RNA分解酵素は細菌が持つストレス応答機構で,細菌種によりRNA分解酵素の特徴も様々である。特に,RNA分解酵素が認識して切断するRNA配列が異なることや,その切断活性が種により異なることが知られている。本研究では,切断配列や切断活性の異なるRNA分解酵素を大腸菌細胞内でそれぞれ人工的に発現する系を確立し,その毒性を比較した。その結果,大腸菌に最も強い毒性を発揮するRNA分解酵素を特定した。