表題番号:2021C-223
日付:2022/02/06
研究課題外来性RNA分解酵素導入による病原細菌の不活化
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 先進理工学部 | 教授 | 常田 聡 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 助教 | 一色 理乃 |
- 研究成果概要
- 近年,薬剤耐性菌の存在が医療現場における大きな問題となっている。我々は,細菌の自死機構であるトキシン/アンチトキシン機構に着目した。本機構では細菌がストレス因子に暴露された際,RNA分解酵素であるトキシン分子が細胞内に遊離し,そのRNA切断活性を暴走させることで細胞死を誘導する。本研究では,外来のトキシンタンパク質を発現可能なファージを標的細菌に感染させ,細菌の必須遺伝子や薬剤耐性遺伝子の翻訳阻害を起こすことによる感染症治療技術を検討した。その結果,ファージをベクターとした場合のトキシンの増殖抑制効果は一定時間見られるものの,プラスミド保有株と比較して再増殖までの時間が短いことがわかった。