表題番号:2021C-212 日付:2022/03/30
研究課題m面サファイア基板の高温熱処理とナノファセット形成技術の改善
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 小林 正和
研究成果概要
m-面サファイア基板を大気中1500度程度の温度で長時間熱処理を行うと表面の平坦化が進むと同時に特定の2つの面方位が数十ナノメータの間隔で周期的に組み合わさったナノファセット構造が現れることが確認されてきた。どのような温度でどのような時間加熱するとナノファセット構造の状態がどのように変化するかはまだ詳細には確認されていなかったため、ナノファセットを基板として用いた場合に最適な構造がどのようなものであるかは明確に検討されてこなかった。

 そこで今期間において、数種類の熱処理条件を実際に試み、どのようなナノファセット構造が得られるのか、どのような状態にすると基板としての特徴を示すことが可能になるのかについて検討を行った。そして、1600度30時間程度の熱処理によってナノファセット構造が明瞭に出現することが確認され、基板として用いることで高品質ZnTe薄膜の作製が可能なことを示した