表題番号:2021C-204 日付:2022/04/01
研究課題環状ポリエーテル部位を有するイリジウム(III)錯体型発光性イオン検出試薬の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 石原 浩二
研究成果概要

 本研究では、2,2’-bipyridine-3,3’-diol配位子の2つの酸素原子の先に異なるサイズのクラウンエーテル環を持つ3種類のシクロメタレート型Ir(III)錯体O5, O6, O7(数字は、クラウンエーテルの酸素原子の数を表す)を合成した。O5錯体はどの金属イオンとも反応しなかったが、O6錯体とO7錯体はPb2+イオンに対して高い反応性を示し、O6錯体はPb2+イオンに特異的であった。反応に伴いO6錯体の発光強度は大きく減少したため、Pb2+イオンを高感度に定量できることがわかった。O6錯体の検出限界と定量限界は、それぞれ7.8 , 23 ㎍であった。