表題番号:2021C-203 日付:2022/03/24
研究課題二酸化炭素回収のエネルギー効率評価に向けた熱力学モデルの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 古川 行夫
研究成果概要
CO2回収剤であるアミン水溶液では,CO2放散に必要な再生熱を小さくすることが必要である.本研究では反応熱の精密計算に基づいて再生熱を計算する方法を考案した.アミンとCO2の反応では多くの化学平衡が成り立つ.反応熱の計算では,吸収と放散の温度とCO2分圧を初期条件として,吸収と放散におけるすべての化学種の濃度を計算し,各反応の進行度を求めて,各反応エンタルピーと反応進行度から,全反応熱を計算した.顕熱と気化熱は従来の方法で計算した.反応熱と顕熱,気化熱の和を再生熱とした.幾つかのアミンに関して再生熱を計算した.高性能なアミンAMPとIPAEでは再生熱が小さくなった.この方法は高性能CO2回収剤の開発に役立つ.