表題番号:2021C-201 日付:2022/04/08
研究課題対称性の破れた原子層構造における非従来型超伝導現象の直接観測
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 准教授 高山 あかり
研究成果概要
本研究では、対称性の破れた原子層構造における非従来型超伝導現象、すなわちRashba型表面超伝導の電子状態および超伝導特性について知見を得ることを目的として理化学研究所創発物性計測研究チームと共同で研究を行った。 (Tl, Pb)/Si(111)表面超構造について極低温・強磁場下での走査トンネル電子顕微鏡/分光(STM/STS)測定を行った結果、STM観測からは以前の報告と全く違いがないにもかかわらず、STS測定では従来型の超伝導特性を示すことが明らかとなった。これらの結果は、フェルミ準位がわずかに異なることでフェルミ面の形状が変化し物性が変化するリフシッツ転位によるものだと結論付けた。