表題番号:2021C-181
日付:2023/04/07
研究課題第一言語獲得および第二言語習得における語用論の役割
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 創造理工学部 | 講師 | 菅原 彩加 |
- 研究成果概要
英語学習日本語話者が取り立て詞(only, always)を含む曖昧な文を解釈する際に議論中の質問(Question under Discussion, QUD)の影響を受けるかどうかを調査した。一般的に、onlyやalwaysを含む英文を学校教育で扱う際には潜在的な曖昧さについて明示的な教授が行われない中、QUDの操作のみで英語学習者が母語話者同様の柔軟かつ適切な解釈を行えるかどうかの研究は意義がある。102名の日本語母語大学生を対象に、英文和訳をさせるグループ(48名)と解釈を選択肢設問で選ばせるグループ(54名)に無作為に振り分け、英文解釈とC-test (Klein-Braley and Raatz, 1984; Klein-Braley, 1985)を実施した。結果として、英文和訳グループにおいても選択肢グループにおいても、母語話者と同様の柔軟で適切な解釈を行うことができたことが示された。