表題番号:2021C-136 日付:2022/03/04
研究課題CFRPの疲労限発現メカニズムの解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 准教授 細井 厚志
研究成果概要

熱硬化性CFRP積層板の疲労限の解明に着目し,自由体積測定及び分子動力学解析を行った.破断寿命評価の結果,負荷ひずみの低下に伴いS-N曲線の傾きが緩やかになる傾向が確認され,しきい値の存在が示唆された.自由体積測定では電磁式疲労試験片においてしきい値と見られるひずみの上下で自由体積の変化に差異が確認され,微小損傷変化の観点から改めてしきい値の存在が示唆された.分子動力学解析では繰り返し負荷を与えた結果として,与えたひずみによって自由体積の変化に差異が生じたものの,変化が飽和する結果が得られており,より正確な疲労現象の再現には今後のさらなる解析手法の改善が求められる.