表題番号:2021C-123 日付:2023/03/07
研究課題不動産賃借人の個人保証人の責任に関する再検討―個人保証制度の制限に向けて
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 商学部 教授 新井 剛
研究成果概要
本研究では、不動産賃借人が賃貸人に対して負う債務を保証した場合における個人保証人の責任と賃貸借保証のあり方に関して検討した。まず、判例である最判平成91113日裁判集民事186105の内容を確認した上で、判例の当否やその位置付けを考察するために従来の判例・裁判例63件を分析し、さらに関連する論点に関する判例も確認した。つづいて学説状況を戦前にまで遡って検討した上で、債権法改正での審議内容や改正点と残された問題を確認した。そして、最近の機関保証への流れについて詳しく検討した。以上を踏まえた私見として、不動産賃貸借における個人保証を制限し、機関保証と保険によるリスク分散に限定するべき旨を提唱したい。