表題番号:2021C-094 日付:2022/04/01
研究課題マングローブ林における有機物分解過程の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 准教授 吉竹 晋平
(連携研究者) 先進理工学研究科生命理工学専攻 河聞 伊藤
研究成果概要
マングローブ林における有機物無機化速度を明らかにするため、林内の堆積物を採取し、一般的物理化学性の分析と、干出時(通気法)および冠水時(水中密閉法)における無機態炭素放出速度の測定を行った。干出時の無機化速度は有機物含量やシルト含量が高い場所で大きく、冠水時における溶存無機炭素(DIC)の生成速度は、有機物含量や含水率が高い川沿いの地点で大きかった。マングローブから沿岸に流出する炭素量を推定するため、河口部でDICと溶存有機炭素(DOC)濃度を測定したところ、いずれも干潮時に大きく増加しており、マングローブ域から多くの溶存炭素が海洋へ輸送されていることが示された。