表題番号:2021C-088 日付:2022/04/01
研究課題中近世フランスのハーフ・ティンバー式木造都市家屋の歴史的研究とその保存・活用のための地方自治体の政策
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 堀越 宏一
研究成果概要

 1516世紀のハーフティンバー式木造町家について、「宝珠状曲線装飾」と「十字窓」という特徴を手掛かりに、ノルマンディー・ブルターニュ両地方に現存する木造町家の所在を把握し、その分布、歴史的特徴、壁面の形状と構成、内部空間の構造を分析することを目指した。同時に、歴史的木造町家建築の保存と公開に関して、現地の自治体当局等による施策の調査も計画した。

 コロナ流行により現地調査が行えず、文献とデータベースによる調査に留まった。成果としては、中世町家建築の3タイプとして、石造、木造、その混合型を区別し、その特徴を考察した。さらに対象地方各地に残されている中近世町家の新たな事例発見に努めた。今後は、木造町家に関する一次史料の収集に努める必要がある。