表題番号:2021C-082 日付:2022/03/29
研究課題古代日本語述語体系の動態的把握--現実/非現実概念の再検討--
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 仁科 明
研究成果概要
 古代日本語の非現実叙法にかかわる述語形式についての検討を中心とし、二つの論点に分けて研究をすすめた。
 一つ目は、(前年度の研究課題との関係もあって、)上代語の広義希望表現形式の多様性についてである。研究代表者自身のこれまでの研究をふまえて、多様な希望表現を整理し、その全体のなかに、非現実叙法にかかわる形式を位置づけることをこころみた。
 二つ目は、判断系の用法での非現実叙法の形式の整理であり、それが希望系の用法とどのような関係にあるという問題に対して考察をくわえた。
 一つ目の論点と二つ目の論点の一部については論文化し、公刊することができた。残りの論点についてもひきつづき検討をすすめる予定である。