表題番号:2021C-064 日付:2022/04/02
研究課題日本における女性のキャリア支援・教育政策の動向ー出産育児期の職業継続を支援するキャリア教育プログラム開発研究の視点から
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 講師 新井 浩子
研究成果概要
本研究では,女性の社会参画の数値目標を設定した第2次男女共同参画基本計画以降の政策関連文書を出産育児期の女性の職業継続の観点から分析し、出産育児期の女性の就業継続を支援するキャリア教育の課題を考察した。女性のキャリア支援・教育政策は、ライフステージに応じた多様な選択や再挑戦を推奨した2000年代、ライフプランニング支援が登場した2000年代後半、経済活性化政策としての女性活躍推進の一環と捉えられるようになった2010年代の3期に区分できる。しかし、女性が、家庭や地域のケア役割(アンペイドワーク)を担うことを前提とし、経済的自立を重視しない点では共通している。女性のキャリア支援に関する研究は、女性政策や生涯学習政策としての考察や実践報告が多い。本研究では、出産育児期の職業継続の観点から分析し、新性別役割分業への移行という側面を解明し、キャリア支援・教育目的の再検討が、出産育児期の職業継続を支援するキャリア教育プログラム開発の課題であることを示すことができた。