表題番号:2021C-050 日付:2022/03/10
研究課題古典古代後期におけるラテン語による牧歌,祝婚歌の展開と,中世初期文学への影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 宮城 徳也
研究成果概要
昨年度に続き,海外出張を控えなければならない状況だったので,本来は,フィレンツェのラウレンツィアーナ図書館その他での写本閲覧,欧米の博物館,美術館での古代遺産の調査の旅費として申請した予算であったが,やはり今年度も図書購入に充てざるを得なかった.しかし,今回の課題である「古典古代後期におけるラテン語による牧歌,祝婚歌の展開と,中世初期文学への影響」に関係する書籍を購入することにより,特に古代後期の作者不明のラテン語による抒情詩『ウェヌスの宵宮』(Pervigilium Veneris)に関する,16世紀の第一刊本(Editio Princeps)を踏まえ,その後に発見された写本情報も織り込んだ,17-19世紀の古い刊本の復刻版,20-21世紀に出版された英語,イタリア語による複数の注釈書を入手でき,その成果として,「祝婚歌の伝統の中のPervigilium Veneris」(関西大学東西学術研究所2021年度第一回研究例会)を発表し,それをもとに論文「祝婚歌の伝統の中のPervigilium Veneris」(『比較文学年誌』早稲田大学比較文学研究室,2022年3月)をまとめた.