表題番号:2021C-036 日付:2022/03/31
研究課題人権概念の法哲学的探究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 教授 郭 舜
研究成果概要
人権の本性をめぐる今日の法哲学上の議論は、道徳的人権観と政治的人権観に大別される。道徳的人権観は人権を普遍的なものとするが、人権の歴史的・社会的な相違を説明できないと批判される。これに対し、政治的人権観は、人権保障を国家の正統性の条件とすることにより、人権の歴史性を説明することができるが、人権と(特に武力)干渉とを結びつけるなどの点でやはり困難を抱える。これらを踏まえて、本研究では法の支配が基本的人権保障と不可分の関係にあるという観点から、人権を基礎づけることを試みた。研究成果の一部を書籍として刊行する予定である。