表題番号:2021C-034
日付:2022/10/31
研究課題デンマークにおける性犯罪規定の改正について
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 法学学術院 法学部 | 教授 | 松澤 伸 |
- 研究成果概要
デンマークでは、2021年1月1日に、従来の強姦罪に変えて、レイプ罪(voldtægt)の新規定を施行した。これは、「明確な同意を得ていない性交はレイプとみなされる」という趣旨の規定であり、いわゆる“Yes means Yes”型の性犯罪規定である。本研究では、デンマークにおける刑法審議会と法務省の立案審議経過を参照しつつ、この新規定について、詳細な検討を加えた。まず、該当条文の概要を把握し、立法過程での議論を詳細にフォローし、暴行・脅迫要件を撤廃した新レイプ罪規定(Straffeloven 216条1項)の具体的な適用を調査し、同じ北欧のスウェーデンの規定との比較も併せつつ、その適用の現状について検討した。