表題番号:2020R-063 日付:2021/04/01
研究課題日本語における主観性の指標作成ー事態把握を中心に-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 日本語教育研究センター 講師 鄭 在喜
研究成果概要
本研究は、第二言語としての日本語習得に関する考察を、認知言語学の基本概念の一つである事態把握を用い、日本語母語話者(以下、日本語話者)の事態把握に関する客観的指標を作成し、日本語学習者の事態把握の指標作成も試みるものである。 その第一歩として本研究では、「受動表現」を取り上げ、中上級学習者の産出データから事態把握の傾向を分析した。調査は、漫画を見てそのストーリーを作成するものであるが、調査協力者には日本語と母語で産出してもらった。その結果、中上級学習者は母語での産出と日本語での産出を使い分けていることが窺われた。本結果より目標言語話者における事態把握の捉え方も習得できる可能性が示唆された。