表題番号:2020R-045 日付:2022/03/24
研究課題18世紀フランス内陸部における海産物の流通と消費ーラングドック地方を事例としてー
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 准教授 君塚 弘恭
研究成果概要
 本研究課題は、18世紀フランス内陸部における海産物の流通と消費について解明することを目的として実施された。申請者は、ブルターニュ産塩漬けイワシの流通に関わった貿易商人について調査し、その結果次のようなことが明らかとなった。18世紀初頭、ラングドック地方の沿岸部においてイワシが減少したが、この地域のイワシ需要は高いままだった。この高い需要を満たすため、ラングドック地方の貿易商人はボルドーとブルターニュ沿岸港に移住してネットワークを形成し、塩漬けイワシの生産と流通全てに関わるようになった。ブルターニュ産塩漬けイワシは、ボルドーからトゥルーズを経由してリヨンや地中海側のセットまで運ばれた。