表題番号:2020R-005 日付:2021/04/09
研究課題共和政の総合的研究―革命・主権・民主主義を参照軸とする再検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 中澤 達哉
(連携研究者) 立正大学 研究員 近藤和彦
(連携研究者) 京都大学 教授 小山哲
(連携研究者) 早稲田大学 教授 森原隆
(連携研究者) 早稲田大学 教授 小原淳
研究成果概要
 本研究は、18-19世紀の市民革命期に欧米諸国で形成された共和政の特性を、「王のいる共和政」を起点にしつつ、君主政・立憲制・市民権・国民国家・連邦制・独裁などの国制の諸概念とその実態を参照軸に、国際比較の上で再検討した。これによって、必ずしも民主政と等価の関係にない近代共和政がもつ多様性を確認しつつ、「王のいる共和政」から「王のいない共和政」への転換に着目した。

 このように、欧米近代に内包される複数の様態に着目し近代の総点検を行うことにより、旧来の主権国家像および国民国家像の相対化、ひいては、近代歴史学の従来の認識とその世界史像に転換を促すことができるような将来の研究基盤を構築することができた。