表題番号:2020R-002 日付:2021/03/21
研究課題経済的不平等の動学メカニズムの解明と規範分析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 助手 松井 潤
研究成果概要
不平等の研究において、規範的な価値判断は避けられない。特に近年は、それが個人の責任に帰すことができるか否かによって区別する公平性の基準が、政治哲学・厚生経済学の分野において広く受け入れられている。したがって、不平等を生み出すメカニズムを明らかにすることによって、規範分析の基盤をなすことができる。本年度の研究では、動学的な社会状況を表現するデータとして注目を浴びている、社会的流動性について検討を続けた。そして、確率的に独立な二つの要素によって区別しうるときに構成可能な社会的流動性を評価する指標を、公理的な手法により探求し、いくつかの特徴付け定理を得ることに成功した。