表題番号:2020Q-025 日付:2021/03/31
研究課題結核菌細胞壁脂質の化学生物学研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 准教授 細川 誠二郎
研究成果概要
我々は、結核菌細胞壁細胞壁脂質PDIMの部分構造であるフチオセロールがマクロファージに対して細胞死誘導活性を持つことを見出している。本研究では、フチオセロールの蛍光標識体および短鎖類縁体の合成と構造活性相関研究およびPDIMの類縁体で糖鎖を持つPGL-tb1の合成研究を行った。フチオセロールは長鎖脂肪鎖を有するジオールであるが、その長鎖脂肪鎖部分に蛍光色素を導入した。一方、短鎖類縁体は、PDIMの合成中間体であるエポキシドを還元することにより合成した。マクロファージに対する細胞死誘導活性を調べた結果、蛍光標識体は活性を示し、短鎖類縁体は活性を示さないことがわかった。PGL-tb1については、各セグメントのスケールアップ合成を行った。