表題番号:2020Q-006 日付:2021/04/06
研究課題モンスーンアジアの河川下流部における平野形成と人類の活動:地理学の視点からの考察
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 久保 純子
研究成果概要

 本研究はインド東海岸やインドシナ半島、東アジアなどのモンスーンアジア諸河川流域を対象に、洪水特性、平野の微地形、表層堆積物の分析による完新世後半の環境変遷を明らかにし、モンスーンアジアの自然環境・河川の特色と人類の活動史との関わりを地理学的に考察することを目的とした。

 2020年度は新型コロナウイルスの影響で海外での調査は実施できなかったが、広島県太田川を中心に、歴史時代の人間活動と平野形成に関する調査を進めた。そして、太田川下流の広島デルタは自然堆積によるものは小規模であり、たたら製鉄に伴う砂鉄採取による廃土が最上部層の形成に大きく影響したことを明らかにした。