表題番号:2020E-048 日付:2021/06/23
研究課題社交不安症における自己注目のリアルタイム測定法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 講師 富田 望
研究成果概要
 大学生55名を対象に、社交不安症状および肯定的/否定的なメタ認知的信念を測定する質問紙尺度と、注意の偏りを測定するドット・プローブ課題を実施し、各変数間の関連性を検討した。その結果、社交不安高群において怒り顔への注意の偏りが示された。また、媒介分析の結果、怒り顔への注意の偏りと社交不安症状の関連性は、否定的なメタ認知的信念により完全媒介された。一方で、否定的なメタ認知的信念と社交不安症状の間に注意の偏りは媒介していなかった。本研究は横断研究であり因果関係を推定しているに留まっているため、今後は注意の偏りに介入を行い、社交不安の改善にメタ認知的信念の変化が媒介するかを明らかにする必要がある。