表題番号:2020E-042 日付:2021/03/26
研究課題契約理論に基づくインセティブ設計とエージェント群の戦略的行動に対する影響解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院先進理工学研究科 講師 和佐 泰明
研究成果概要
本研究では、エージェント群の戦略的行動がシステム全体に与える影響とその改善方策に関して2つの研究手法で分析した。
1つ目は動的線形制御システムに契約理論を導入する枠組みを提案した。提案するインセンティブ設計法はエージェントの最適行動(制御入力)の耐戦略性の保証を与えるが、正確な私的モデル情報の事前提出を前提とする。そこで、エージェント群がモデル情報の戦略的提供した場合の社会システム全体への悪影響を理論と数値例の両面で分析した。
2つ目は強化学習に基づく戦略的行動に着目し、約定市場価格とその時得られる余剰だけでなく、追加の情報インセンティブを付与したときのエージェントの行動変容を定量的に分析した。