表題番号:2020C-755
日付:2021/03/26
研究課題織田本『太平記』の基礎的研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学学術院 文学部 | 教授 | 和田 琢磨 |
- 研究成果概要
- 西源院本系の本文を有する天正年間に書写された古写本、織田本『太平記』の本文についての基礎的な研究を行った。この織田本は西源院本の転写本であるとされてきたために、しっかりとした研究がなされてこなかった。しかしながら、西源院本原本が焼失し、その転写本とされてきた東京大学史料編纂所本も問題が多いことが判明した以上、この織田本の重要性は顧みられねばならなくなった。申請者は、このような問題意識から織田本本文の詳細な検討を行っている。現時点では、織田本は西源院本の転写本ではなく共通の祖本から派生した親戚関係にあるということ、織田本の書写は正確で西源院本の誤脱を補える箇所が散見されることなどを確認している。