表題番号:2020C-737 日付:2021/02/03
研究課題自閉スペクトラム症の高次視覚野発達に関する文献レビュー
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等研究所 講師 岡本 悠子
研究成果概要
脳情報解読と機能的結合解析を用いることで、高次視覚野と初期視覚野の機能的結合が手のidentity(自分の手・他者の手)とPerspective(一人称視点・三人称視点)の統合に関与することを明らかにした。また、単変量解析と脳情報解読を用いることで、高次視覚野が身体部位の種類(手・顔)と動作(ジェスチャー、表情、発声)にかかわらず相互模倣時に自分の動きと他者の動きを比較し同一性を検出することも明らかにした。いずれも定型発達者を対象とした研究ではあるが、自閉スペクトラム症者で活動低下が認められるという報告の多い高次視覚野の機能について基礎的な知見を積み重ねることで、自閉スペクトラム症の方の脳機能発達をより深く理解することにつながると考えられる。また、この研究成果は2本の論文としてまとめ、現在査読中である。