表題番号:2020C-732 日付:2021/03/09
研究課題 1920 年代の島崎藤村における社会思想の影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際文学館 助手 栗原 悠
研究成果概要
 本研究課題の成果は、主に以下の三論文の公表である。
 第一は、「島崎藤村「三人」論 学都・松本と女子教育」である。ここでは小説テクスト「三人」の分析を通して藤村の地方都市における女子教育への関心を明らかにした。第二は「島崎藤村「嵐」における〈ユーモア〉の志向とその帰趨 松尾芭蕉評価を補助線として」である。ここでは当時を代表する小説テクスト「嵐」に藤村自身の松尾芭蕉イメージが仮託されていた点を指摘し、それが物語をどのように性格付けたのかを論じた。
 以上の二論を含む博士学位請求論文「島崎藤村研究 一九二〇年代を中心に」を文学研究科に提出し、これを以て2月に博士の学位授与を認められた。