表題番号:2020C-723 日付:2021/04/08
研究課題教科書における朝鮮語3項対立子音の記述の再検討と教場での効果的な指導法の提案
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) グローバルエデュケーションセンター 准教授 山崎 亜希子
研究成果概要
 本研究は、日本語母語話者を対象とした朝鮮語音声教育方法の開発という目標の一部として、市販学習書における子音記述の再検討を試みた。
 朝鮮語には3項対立子音(平音・激音・濃音)が存在するが、学習書では「激音は息を強く出す」「濃音は息を出さない」といった記述が広くなされてる。
 本研究では学習書音声の発話を対象に、第1音節のVOTを分析した。その結果、VOTは「激音≧平音>濃音」であり、「激音は息を強く出す」という記述とは一致しない傾向があることが明らかになった。学習書音声という特に明瞭さが期待されるクリアスピーチ下で観察されることから、学習者へは帯気性とは異なる解説の必要性が示唆された。