表題番号:2020C-696 日付:2022/04/08
研究課題単語リストの性質を用いた虚記憶生起モデルの作成
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 助教 川崎 弥生
研究成果概要
実際には起こらなかったことを、実際に起こったこととして誤って思い出すことを虚記憶という(Roediger & McDermott, 1995)。この虚記憶の生成過程を検討する方法として単語リスト学習パラダイム(以下DRMパラダイム)がある。DRMパラダイムでは、単語の連想関係を基に、実験参加者に1つの非提示語を連想させ提示語として誤って想起するように作成された単語リストを用いる(e.g., 宮地・山, 2001)。しかし同じように連想基準表の連想価を基に単語リストを作成しても、その単語リスト毎に虚記憶の虚再生率が大幅に異なることがわかっている(e.g., 宮地・山, 2001)。そこで本研究では、これまで作成されたDRMパラダイムに使用される日本語の単語リスト(e.g., 宮地・山, 2001; Kawasaki & Okubo, 2019)を用いて、Cann, McRae, & Katz(2011)を参考に、虚記憶の生成率が同意語や反意語の数、単語の品詞などから予測できるかを分析中である。