表題番号:2020C-647 日付:2021/02/08
研究課題沿岸部における高レベル放射性廃棄物の地層処分に資する緩衝材の水分拡散に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 国際理工学センター(理工学術院) 准教授 王 海龍
研究成果概要

高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分技術開発において,国は,廃棄物の沿岸部処分システム高度化開発が求められている.沿岸部処分の地下水は,海水環境であり,これまでに多く研究された淡水環境と異なり,地下水の浸入により緩衝材が不飽和状態から飽和状態へ遷移する再冠水段階において,緊急性の高い検討項目となる.本研究では,核燃料サイクル機構の検討結果を踏まえて,高レベル放射性廃棄物地層処分における緩衝材の候補材料とされるベントナイト(クニゲルV1,クニミネ工業)を用いて,締固めた供試体に,沿岸部処分の地下水環境を模擬した塩素酸ナトリウムを使用し,ベントナイト系緩衝材の膨潤特性を示す膨潤圧および水分移動特性を示す水分拡散係数を検討した.研究結果に基づき地下水質が緩衝材の膨潤特性および水分移動特性に及ぼす影響を確認した.