表題番号:2020C-634 日付:2021/04/02
研究課題高エネルギー中間体を利用した単結合開裂反応の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 講師 太田 英介
(連携研究者) 先進理工学部 教授 山口潤一郎
研究成果概要
今回、我々はジルコノセンがエポキシドのC–O結合均等開裂に利用できることを初めて明らかにした。可視光レドックス触媒およびジルコノセン触媒存在下、非対称エポキシドに対し青色LEDを照射することで、対応するアルコールが得られる。本反応は従来のチタノセンを用いた開環反応とは異なり、より置換数の少ない炭素上でC–O結合が開裂する。量子化学計算から、反応の位置選択性決定段階がチタノセンとジルコノセンで異なることも示唆された。本反応には多様な官能基をもつ基質が利用でき、天然物を含む複雑な分子にも適用可能である。