表題番号:2020C-620 日付:2023/10/23
研究課題身体を用いた対人相互作用が引き起こす心理的結合のダイナミクスの解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 助教 向井 香瑛
研究成果概要
本研究では、二者が身体的相互作用課題を行うときの心理的結合ダイナミクスを明らかにすることを目的に実験データの解析等を行った。他者との非意図的な身体インタラクション中、我々の身体は無意識のうちに他者と身体の同期し、さらに身体的な同期は心理的結合(例:親和性等)と密接に結びつくことが多くの先行研究から報告されている。これらの研究では、二者間の物理的距離(対人間距離)がひとつのみに限定されて実験が行われているが、日常場面に目を向けると、他者とは様々な距離で協調活動を行っており、対人間距離は二者の協調関係を記述する上で重要な規定因となりうると考えた。そこで、様々な対人間距離での身体インタラクション中の二者間の身体的・心理的結合ダイナミクスを検証した。その結果、対人間距離が短くなるに従って二者の身体同期は強くなり、不快感が強くなることが明らかとなった。

本研究の成果を、顔・身体学「身体性シンポジウム」(2020年9月6日)、顔・身体学領域会議若手研究発表ワークショップ(2020年11月21日)にて発表した。