表題番号:2020C-612 日付:2021/04/08
研究課題幾何学的群論の観点からのトンプソン群の構造研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 助手 佐藤 尚倫
研究成果概要
 Pを単位区間上の区分線型かつ向きを保つ同相写像全体からなる群とする。Pの非可換直既約部分群有限個の直積で表せる群について、ある意味で、直積分解の一意性が成立することを示した。Richard Thompson群FはPの部分群としての幾何学的な実現をもつ。群Fの有限個の実数を固定する固定部分群や、群Fの中心化部分群は直積構造をもつ。上述の結果は、これら直積構造をもつ部分群同士の非同型性の判定に役立つ。また、同型な二つの固定部分群とその間のある同型写像に関する群FのHNN拡大の幾何学的な実現を見つけた。これらの成果の一部を研究集会で発表した。