表題番号:2020C-569
日付:2021/04/02
研究課題和田勉のテレビ作品における「クロースアップ」の機能と意味
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学学術院 文学部 | 講師 | 木原 圭翔 |
- 研究成果概要
- 本研究はNHKの演出家・和田勉作品におけるテレビ的技法、特に「クロースアップ」の意義を映画研究との比較において明らかにすることを目的として行われた。しばしばクロースアップは画面の小さいテレビというメディアにおいて最適なものだと捉えられてきたが、映画作品には最初期から存在する一般的な技法であり、映画研究ではこれまでにも数多くの議論がなされてきた。本研究では映画研究において蓄積されたそれらの知見を活用しながら(ジャン・エプシュタインのフォトジェニー論からメアリ・アン・ドーンによる最新のクロースアップ論まで)、テレビと映画におけるクロースアップ技法の機能や効果の差異を検証し、その上で、和田勉作品(とりわけ『阿修羅のごとく』)のテレビ的独自性を考察した。