表題番号:2020C-560 日付:2021/04/06
研究課題80-90年代日本の現代美術画廊に関する調査研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 助手 岡添 瑠子
研究成果概要
本研究は、1980年代に主に欧米の現代美術を紹介した画廊「かんらん舎」の活動に焦点を当て、展示形態や作家との関係性といった観点から、現代美術における画廊の位置づけを再検証するものである。本研究では主に①戦後の美術受容②展示形態と作品内容との関係性を分析した。①については80年代の日本の美術界において、かんらん舎がコンセプチュアル・アートを扱ったことの批評的意義が改めて浮き彫りとなった。②については、インスタレーション型の展示形態と現地での滞在制作というあり方が、展示空間という構造を視覚化させることによって展示という形式そのものを批評的に問うというコンセプチュアル・アートの試みと不可分に結びついていたことを個々の展覧会から分析した。