表題番号:2020C-533 日付:2021/03/26
研究課題16・17世紀のスペイン人宣教師資料に見られる異宗教理解
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 准教授 マルティ・オロバル ベルナット
研究成果概要

本研究課題の目標はスペイン人(西洋人・キリスト教信者)の異文化・異宗教理解を分析することであった。具体的には、16世紀前後のスペイン人宣教師が見たアメリカ原住民の宗教・文化、と1617世紀のスペイン人宣教師が見た日本の宗教・文化に関する資料を比較する。主な比較対象は以下の二つの資料である。一つは、「12修道士の対話」と呼ばれている1524年に行われたフランシスコ会修道士とアステカ人の代表者との「対話」を記録した書物であり、もう一方は、「山口の討論」と呼ばれている1551年に行われたイエズス会と仏教僧との「討論」を写している書簡である。研究の成果としては、先ず宣教師達が自身の宗教、キリスト教をどのように異宗教の信者に紹介しているかを分析した。更に、相手の宗教をどのように評価しているかを解釈した。最後に、その二つの資料に見られる類似点及び相違点を分析し、メキシコ・日本の伝道活動に当たり行った異宗教信者との「宗教会談」について再考した。