表題番号:2020C-516 日付:2021/03/16
研究課題「法と文学」理論を日本近現代文学に応用するための基礎研究:東京裁判を中心に
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等研究所 講師 金 ヨンロン
研究成果概要
 本年度の研究成果は、三つに分けられる。1)Zoomを通じて開かれた国際学会での研究発表(2回)、2)共著の分担執筆(1本)、3)その他の書評(4本)である。1)に関しては、①日韓フェミニズムシンポジウムにて、韓国現代文学の受容について触れ、②国際文化研究フォーラムにて、戦争裁判でほとんど問題視されなかった植民地支配の責任を扱った文学作品について発表した。2)に関しては、震災後10年を迎えて刊行された木村朗子、アンヌ・バヤール=坂井編『世界文学としての〈震災後文学〉』(明石書店、2021年3月)に分担執筆者として参加し、震災後の読書論について考察した。3)に関しては、日本文学関連の学術書の書評や、在日朝鮮人作家・李恢成の新作についての書評などを書いた。このような研究を通して、〈法と文学〉というアプローチから日本近現代文学を捉え直す様々な方法を模索することができた。