表題番号:2020C-515 日付:2021/04/06
研究課題Hsp70結合解析による抗がん剤に対する多剤耐性機構の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等研究所 講師 田中 昌子
(連携研究者) 理工学術院 教授 合田 亘人
研究成果概要
 がん細胞は1つの細胞障害性抗がん剤に対して耐性を獲得すると、作用機序の異なる他の種類の抗がん剤に対しても耐性を示すようになる。多剤耐性の獲得は二次治療以降の治療成績を下げるため、耐性の分子機構の解明と克服は重要な課題である。申請者はこれまでにストレス応答分子であるHsp70 (Heat shock protein 70) と結合するタンパク質を解析し、抗がん剤耐性を生じさせる因子を同定してきた。本研究課題では作用機序の異なる、それぞれの抗がん剤に耐性となった細胞を試料に、Hsp70結合タンパク質を質量分析によって同定した。さらに、同定タンパク質を細胞株間で比較解析し、多剤耐性の原因となる候補因子のスクリーニングを実施した。