表題番号:2020C-430 日付:2021/04/08
研究課題近年の金融面の各種施策を受けた金融市場の構造変化:理論・実証・実験アプローチ
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 国際教養学部 准教授 篠 潤之介
研究成果概要
本研究では、我が国の金融面での各種施策や緩和的な金融政策が、金融市場の構造や投資家行動にいかなる影響を及ぼしたのかについて、理論・実証分析を進め、政策的な含意の導出を試みた。特に、(1)日本銀行のETF買入れ政策と株式貸借市場の取引拡大や取引行動の変化の間に、因果関係は存在するか、(2)本邦企業の長期的な企業価値向上を企図して近年策定されたスチュワードシップ・コードやコーポレートガバナンス・コードの機能を理論的にどう捉え、また、これらのコードが本邦株式市場の投資家行動(特に海外投資家の株式保有パターン)にいかなる変化をもたらしたのか、について、引き続き分析を進めた。また、(3)日本銀行の資金供給オペレーションに関する実験論文が学術雑誌に掲載された。さらに、本年度は、より基礎的な研究として、(4)協力ゲーム(区間ゲーム)の理論的性質についての分析を進め、論文を作成した。